FACTFULNESSとは?ファクトフルネスの意味
ハンス・ロスリングとその息子夫婦、アンナ・ロスリング、オーラ・ロスリングが書いた本。
ファクトフルネスとは、
話の中の「分断」を示す言葉に気づくこと。
ネガティブなニュースに気づくこと。
グラフは、まっすぐになるだろう。という思い込みに気が付くこと。
恐ろしいものには、自然と目がいってしまうことに気づくこと。
ただひとつの数字が、とても重要であるかのように勘違いしてしまうことに気づくこと。
ひとつの集団のパターンを根拠に物事が説明されていたら、それに気づくこと。
いろいろなもの(人も、国も、宗教も、文化も)が変わらないように見えるのは、変化がゆっくりと少しずつ起きているからだと気づくこと。
ひとつの視点だけでは世界を理解できないと知ること。
誰かが見せしめとばかりに責められていたら、それに気づくこと。
いますぐに決めなければならない、と感じたら、自分の焦りに気づくこと。
(FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣より)
と本著では定義されている。
子どもの頃にサーカスを見て、「こんなことができるんだ」という感銘を受け、自身も口から剣の丸呑みを実践したりする。
彼自身は様々な統計を発表しているが、「なぜ人の思い込みと、実際の統計の数値に乖離があるのか?」というのを長年の仮説と実験によって解消しようとしている。
ハンス・ロスリング
1948年7月27日~2017年2月7日
スウェーデン出身
医師、公衆衛生学者。
公衆衛生とは
健康は世界中で様々に定義されている。
健康を「身体的、精神的、社会的に完全に良好な状態。虚弱や病気でないことではない」と世界保健機関が定めている。
FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 感想
読み終わった後の感想を先に書くと、めちゃくちゃ楽しめました。
個人的には著者が「サーカスが大好き」、と序盤に書いていた時点で最後まで読み切ることは確定でしたが、ここまでじっくり本を読みふけったのも久しぶりな気がします。
この本に書いてあることは最もであろうし、この著者自身も決して完璧ではない。
世の中でいう「天才」は完璧とは程遠い存在であるということは、もう世界中の人がわかり始めているひとつの「事実」かもしれない。
私自身も、サーカスや超人、天才をずっと見続け、憧れて、自分は決してそうはなれないだろうというネガティブな分断思考を持ち合わせていました。
「才能がないから~できない」という言い訳をするのは非常に楽だし、ある意味自尊心を守っているだけかもしれません。
ただ物事を極端に捉えるのは楽な方法で、情報過多の時代で必要情報を取捨選択するためには必要な作業だと思っていました。
ただこの著者であるハンス・ロスリングはデータはもちろん沢山調べているが、実際にその世の中を目で見て感じ、体験したことをもとに世界に語り掛けている姿が非常に印象的です。
彼のことを『統計の超人』、と表現させて頂きますが、彼自身の言葉には長い間追い続けてきたひとつの心理を突いているようでもあるし、そもそもこの著者が非常に人生を謳歌しているように見えました。
この著書巻末の「おわりに」、「謝辞」を観るとハンス・ロスリングがどのような調査、経験したのかを垣間見ることができます。
素敵な本に素直にお礼を伝えたいです。
ありがとうございます。