イノフェス J-WAVE INNOVATION WORLD FESTA 2019とは?
ラジオ局のJ-WAVE主催のフェスティバル。
最新技術を使った演習を含めたライブ、コントを中心に、未来の技術に関してのトークセッションを繰り広げるステージが開催されている。
イノフェス J-WAVE INNOVATION WORLD FESTA 2019行ってきました。
9月28日-29日開催でしたが、2日目に参戦。
プレミアムパスの特典は、席の確保と、アルコール、ソフトドリンクの飲み放題でした。
通常チケットより高いですが、フェス系は時間も長く野外なので、場所の確保をされているだけでも恩恵は大きいです。
来年以降行く場合はプレミアムパス買うのはおすすめです。
オープニングはSASUKEというアーティストのライブ。
知らなかったんですが16歳なんですね。
特殊な音声機械を使いながら、ダンスパフォーマンス、演奏、歌も歌うという。
ライブで聴くと好きになっちゃう法則。
今後の活動にも期待。
ライブパフォーマンスも堂々としていましたが、あの落ち着きはどうやって培ったんだろう?
その次はテクノコントという取組。
AR機能を使ったものや、画面を使いながら進んでいくという取組。
正直シュールすぎて感想が言えない感じでした。。
これは次回以降に期待ですね。
羽生善治さんと落合陽一さんのセッション
将棋の羽生さんと、落合陽一さんのセッション。
今日の目的はこれといっても過言ではない。
以前羽生さんの話は聞いたことがあったので、2回目の羽生さんのトークにも期待しつつ鑑賞。
その際は一人登壇だったので羽生さん一人で話すスタイルだったのが、今回は対談形式。
しかも研究家や、メディアアーティスト、実業家と様々な肩書を持つ、落合さんとの対談。
テーマはおそらくあらかじめ決められている様子でしたが、とにかく二人の会話のペースが速い。
他の対談と比べると確実に1.5倍くらいのペースで話し続ける二人。
テーマはわかっていただろうが、お互い投げかける質問に0.2秒くらいで回答がお互い出てる状態。
落合さんは終了後、会話のラリーが良かった、と言っていましたが、恐らく周りの歓談者はみんな一種の心地よさを味わったのでは、と。
内容自体も初めて聞くような内容も多かったが、あのトークラリー自体がほぼパフォーマンス化していました。
1時間程度の対談が、本人たちのペースが速すぎるがゆえに2時間以上の濃さのトーク内容に。
一部だけトーク抜粋(メモを取らずに記憶のみで記載なので、意味性が違う部分もあるかと思うのでご了承を。。
落合さん「興味があったんですが、将棋で強い人たちっていうのは年齢とかに偏りはあるんでしょうか?」
羽生さん「あまり関係ないですが、20-30代がやはり一番強いというのはありますね」
羽生さん「AI自体はそれほど昔は脅威ではなかったんです。アマチュア3,4段くらいで強さも一時期停滞していました」
落合さん「AIが打っているのに、アマチュア3,4段とかってわかるんですね?」
羽生さん「わかりますね。ただ、AIの特徴は一定の強さではなく、前半はアマチュア3級くらいの強さで、後半になると突然3段くらいの強さになったりすることがあります。
人間が打った場合は、一貫性がありますが、AI将棋にはそれがない。」
羽生さん「人間もアマチュア3,4段で詰まることが多いんですが、AIも同じでした。ただ画像認識の技術向上もあり、AIは急激に強くなってきた印象があります」
落合さん「基本は全部抑えていて、ルール通りの部分が強い感じですか?」
羽生さん「そうですね、AIは時系列が入っていないので、急激に強くなったり、急激に弱かったり場面ごとに判別することが多いです」
落合さん「僕らも同じですね。あとで説明可能なエクスプラナブルなものをAIに取り入れようとしてはいるものの、データ集積の結果、説明できないようなものもある」
羽生さん「将棋の評価AI自体も1万くらいのパラメータを持っていて、近似値を出していくだけ。絶対的評価ではないという点もありますね。あとは過去に忘れ去られたような手を打つこともある」
落合さん「過去で通用しなくなったはずの手をAIが打ってきて、使える手になる可能性もある、と?」
羽生さん「そうですね。AI自体から受ける恩恵も多く、便利なツールとして利用できるのは大きい」
落合さん「確かに。カメラ技術の発達により、写真家がフォトショップを使う時間が増える時間が増えたように、便利なツールになっている例もありますね」
※J-WAVE INNOVATION WORLD FESTA 2019トークセッションより
お互いの会話で一番印象的だったのはお互い高速で質問しているにもかかわらず、
「えーっと」
「うーん」
とかがほぼなかったことですね。
常に試行錯誤していて、自分なりの考え、答えがある程度血肉としてあるからなせる技なのかな、と思いました。
この二人の対談は今後も見ものですね。
これだけでも正直チケット代金の価値ありかと思いました。
ほかのブースでは、VRゴーグルをつけてドッチボールみたいなゲームが体験できるところや、サーフボードの傾きで発色が変わる技術を展示しているところがありました。
確かにサーフィンは素人が観ても動きがわかりづらい。
毎回同じ色が出てると視覚的にすごい!などの補助機能があればオリンピック以降も盛り上がりそうですね。
ほかにはレクサスの車に乗りながら、フロントガラスに映像が映し出され、ドライブ体験ができるものも。
昔、印象に残っているものがあります。
戦争に行く前の兵士の映像です。
食事や、睡眠のようにしなければならないものではない、
人生を生きる上で、”なくても大丈夫なもの”ではありますが、それでも将棋を行う。
“将棋”は”営み”として残っていくと思います。
(羽生善治)
「VRゴーグルをガチャってはめるような儀式がないと、仮想世界に入れない。そういう儀式がどれだけ減らせるか」
(落合陽一)